元秘書が明かす世界のトップを説得する孫正義の英語術
本当に必要な英語は中学レベルで十分《プレゼントあり》
TOEIC高スコアでも話せないのはなぜか
「日常英会話を学べば、そのうちビジネス英語も身につく」とか「TOEICの点数が高ければビジネス英語は話せる」と思っている人は少なからずいるだろう。
だが「これらの考えは日本人の陥りがちな間違いである」と断言するのは、「英語版ライザップ『TORAIZ(トライズ)』」などを展開するトライオン株式会社代表取締役の三木雄信氏だ。
その意味するところは、「ビジネス英語はもっと難しい」ということではない。ビジネス英語は、実際にビジネスの場でアウトプットして初めて身につくということだ。
ビジネスシーンだろうが、日常会話だろうが、中学レベルの文法と語彙で十分にコミュニケーションをとることは可能なのである。
前述の三木氏は、ソフトバンクで社長室室長を務め、孫正義社長と間近に接してきた人物である。
その三木氏が著した『なぜあの人は中学英語で世界のトップを説得できるのか――孫正義のYesと言わせる技術』(祥伝社)には、まさに中学校で学ぶレベルの英語で、世界のビジネス界のトップたちと互角以上に渡り合う孫社長の姿が具体的な英語の表現とともに紹介されていて興味深い。使われている英語のフレーズを見ると、確かに決して難しい言い回しや複雑な文法はない。
同書の巻末には、「孫正義が英語のプレゼンに使っている英単語全1480語を、頻度順に並べてみました」というリストがついているのだが、それらを見ても、一度は目にしたことがあるような単語がほとんどだ。
なぜ孫社長は「中学英語」でも世界のトップを説得できるのか。同書で掲載されているポイントをいくつか紹介しよう。
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